ぴんとこない方は多いでしょう。美容外科で皮膚に注入することは当たり前のようになってきましたが、なぜ歯肉に注入するのか?
歯肉は歳と共に衰え、痩せていきます。遺伝的にコラーゲンが吸収しやすい方はより粘膜の痩せも大きくなることでしょう。
ヒアルロン酸を注入して、膨らますというのではなく、ヒアルロン酸の繊維芽細胞を活性化させる性質を利用し、歯肉のコラーゲンをしっかりさせ、痩せにくくしていくという目的のためです。
当然ヒアルロン酸を注入すると、歯間乳頭もやや膨らみ、肉厚感が出てきますし、ヒアルロン酸によるふくらみもある程度持続いたします。
費用はかかりますが、前歯の隙間を下がりにくくするという概念のケアも定着するとよいのですが、まだまだ認知はされにくいようです。
ぜひ関心のある方は、ご連絡ください。
ヒアルロン酸施術前
ヒアルロン酸施術後
施術名:歯肉へのヒアルロン酸注入 施術説明:ドイツ製歯肉専用ヒアルロン酸を2~3回に分けて注入します 施術リスク:永久的ではありません 一過性なので過度の期待はできません
施術費用:1アンプル5万円(2~3回に分けて注入)
ヒアルロン酸は、静菌作用があるため、歯周治療後の再生過程を促進します。操作としては、割と簡単で、歯周治療の術後すぐに歯周ポケットにゲルを注入することで効果がみられます。
歯周治療後の骨レベルの上昇に関しても、歯周治療の術後すぐに歯周(歯肉の溝)ポケットにゲルを注入することで効果がみられます。さらに、歯肉溝インデックススコア(歯周ポケットの深さ)に関しても、改善がみられます。
これらの現象は、ヒアルロン酸の静菌作用により、デンタルプラークを除去するのに役立っているということを意味します。
多くの科学的研究から、歯周病原生微生物は、機械的な方法だけでは、十分に除去できないと考えられています。丸の内デンタルオフィスでは、次亜塩素酸や歯周内科としての抗生剤の全身投与の他の選択肢として、ヒアルロン酸の注入を治療法のひとつとしています。
丸の内デンタルオフィスでのヒアルロン酸の使用はPURDENTを使用していますが、PURDENTの静菌作用は特に(Actinobacillus actinomyecetemcomitans、Prevotella intermedia、黄色ブドウ球菌)に対して、効果があります。
ヒアルロン酸の問題は、価格でしょうか。1本1mlの使用で5万円ほどの費用を必要としています。
ヒアルロン酸には、繊維芽細胞や骨芽細胞の形成を促すという作用が期待できるため、歯肉下がりの予防としての効果も期待できます。歯肉が下がってしまってから上げていくのは大変ですが、下がらないようにするという意味では、従来の予防歯科でできる対応のひとつの選択肢が増えたことを意味することでしょう。
今までの予防歯科は、虫歯予防、歯周病予防が中心で、歯肉の下がりは、加齢に伴う現象で仕方ないこと。
歯周病は細菌感染をいかに食い止めるかがテーマですから、細菌感染による歯肉下がりを食い止めるには、歯石を取り、その処置に伴う歯肉の下がりは仕方ないもので、知覚過敏がでなければ、許容範囲という考え方になってしまうからです。女性の肌が太陽光線の紫外線を大量に浴び、シミ、しわができた後に、消そうとすると、レーザーだとか、化粧品でも高額なものに頼ることになってしまうでしょう。歯肉下がりは見えないからと考えがちですが、最近のお肌の手入れが行き届き、美容外科などで表面の女性としての美しさが保てるようになってくると、年齢不詳の美女のウイークポイントになってしまいます。笑うと、年齢がわかってしまう、「あれっ、歯が悪いのかな」と。歯は綺麗にしたはずなのに、ブラックトライアングル(歯と歯の間の隙間)が目立ってしまい、昔と違うぞと自分自身が一番感じてしまう要素だとおもいます。
矯正で歯並びは治したはずなのに。虫歯はないはずなのに。それでも、気になる要素である歯肉。定期的に歯肉をヒアルロン酸ケアして、歯肉のアンチエイジングをはかりましょう。
10年20年という単位で考えると必ずやっておいてよかったと感じられることだと思います。
ヒアルロン酸の効果は1年から2年といわれていますが、このペースで必ずしも続けないといけない訳ではありません。3年おきでも、5年おきでもいいのではないでしょうか。あくまで予防であり、やることとやらないことでの違いがあるだけですから。
ヒアルロン酸の敷居は低いほうがよいと思います。効果を感じ、効果が無くなったら考えるでOKです。ヒアルロン酸の注入で、歯肉の色もよくなる方が多く、ボリュウム感とピンク色の歯肉は、うれしいものです。前歯の隙間は気になる人はどうしても気になります。
ヒアルロン酸の注入は、患者さんだけでなく、歯科医師の方も気になるようで、ヒアルロン酸注入時のポイントをお話します。歯肉の切開の時には一筆書きのように一回で必要なところまでメスを届かせ骨面すれすれで刃先がつぶれないように切りますが、ヒアルロン酸は風船を膨らます感じのイメージで注入します。
注入後のふくらみのイメージをしっかりと決めた後、拡大鏡で位置をしっかり確認し、歯冠乳頭より根尖より数ミリの位置に針を歯肉にさします。針を入れる穴を最小限にすることが一番のポイントで、同じ針穴から向きを変えてヒアルロン酸を注入します。
何か所も針穴があるとヒアルロン酸が洩れるのです。ひとつの穴から、歯冠乳頭方向、根尖方向、歯頚部方向と方向を変え量を調節し、洩れないように注入します。歯周ポケットからも溢れて洩れますが、これはやや洩れるくらいまで注入を続けます。口蓋側からも注入は、唇側からの注入が口蓋側に指をあてていてふくらみと圧を感じ、ヒアルロン酸が口蓋側まで回り込んでいる場合は行いませんが、唇側だけでは不足していて、口蓋側からも有効と思われる場合や唇側からヒアルロン酸の注入量が不足している場合には、口蓋側からも注入しています。
この場合も穴はひとつにして何か所も刺すことを避けています。
美容外科と違い、ヒアルロン酸の注入は痛みと時間が結構かかります。メーカー的には、浸潤麻酔なしでOKとのことでしたが、ヒアルロン酸が粘膜内を押し広げる圧は結構痛くて無理です。可動粘膜に囲にょう麻酔をかけると皆さん痛くないとおっしゃっているので、毎回ヒアルロン酸を入れる位置から離れたところに、麻酔をかけています。
1回目より、2回目のほうが効果は出やすいようです。また、歯のクリーニングは事前に行って歯肉炎や歯周ポケット内の洗浄をやっておくとヒアルロン酸が歯周ポケットから漏れにくいようです。術直後より、2~3週間後の方が歯肉の盛り上がりは確認しやすく、歯肉の色や炎症も減っていることは、患者さんも実感しやすいようです。
ヒアルロン酸の注入にかかる時間は30分は必要で、丸の内デンタルオフィスでは、1時間のアポイントとしています。1時間つきっきりなので、並列診療を考えておられる方は難しいと思います。つきっきりの1時間の処置となるので、費用もあまり安価な設定は難しいと思われます。
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