よーく考えてみると、歯に金属の詰め物を入れるという行為に異常さは感じないようになっていることは、異常かもしれません。
口の中とはいえ、体内であることに変わりはありません。
健康保険で使用する銀歯は銀の含有量は50%と主成分となり、パラジウム、銅、亜鉛、金などが含まれています。銀がイオン化して唾液に含まれ体内に入り込んでいくことで、人によっては金属アレルギーになってしまう人もでてきます。シルバーアクセサリーに汗をかくとかぶれるという人がいますが、それが体内で起こることになるのです。昔は水銀のアマルガムを入れていた時代もありますが、だいぶ減ってきていると思います。
米国テキサス大学のナサー・バージ教授はパラジウムには細胞毒性があるとまでいっていました。
材質の問題としてベストな素材を使用している訳ではないのです。また、歯と金属もくっつきません。外れにくい形に削り込みセメントで留めるというイメージです。
歯科用金属として使用されなくなってきているのは、アマルガム(水銀)がありますが、長年安価で使用しやすいことから、使われ続けてきました。
金属が酸化し溶け出すことは、気持ちのいいものではないので、お口の中に入っている写真を見るとやり直したくなる方も多いです。金属アレルギーといっても、アレルギー症状が出る人とそうでない人がいます。アレルギー症状とストレスとも関係があるのです。
仕事が忙しくなり、限界を超えてきた時、掌蹠膿疱症が発症したという方を過去に数人診察しましたが、金属を外していき、仕事を緩めると次第に落ち着いていかれていました。ストレスによる免疫力の低下が確実に影響していると思われますが、根本的原因の一つである金属を排除しておくことは、重要な要素だともいえるでしょう。
しかし、つい最近まで、金属をお口の中から全く無くすという診療は困難でした。それは、強度のせいです。
ストレス過剰の人は、歯ぎしりする確率も高く(歯ぎしりはストレスマネージメント)、ハイブリッドセラミックでは柔らかすぎで、硝石系セラミック(従来型)では欠けやすかったためです。そのため強度が必要な部位は貴金属で対応してみるしかなくなってしまう訳ですが、貴金属でもアレルギーが出る方はでてしまいます。
それに比べ、セラミックのようなガラス系は、異物ではあっても、アレルギー反応が出にくいため金属と比べると、安心です。ジルコニアやe.maxの場合は強度がありすぎて、かみ合わせの反対の歯が削れてしまうから危険だとの考え方もありますが、ピカピカに磨きこむことで、削れる可能性は低くなるようです。
オールセラミックではいいこともあります。歯の色に近いため、審美性が獲得されやすいのです。金属はひと目でわかりますが、オールセラミックでは、色がだいぶ違っても紛れるため、目立ちにくいのです。
審美性では、ジルコニア単体よりe.max単体のほうが審美性が高いのですが、3本までしかブリッジは作れず、大きなブリッジでは、ジルコニアになってしまいます。それでも、これらの素材がなかったころと比べると、今の素材は審美歯科治療にはなくてはならない素材となっています。
ここでは当医院の患者さまの事例をご紹介します。
左が当医院の(e.max)強化型セラミック
右が他院のジルコニアです 同じセラミックと表現してもこのような違いがみられます ただ、お口の中での奥の歯ですからそんなに神経質にならなくても、銀ではなく、白い歯である訳ですから、そこまでこだわらなくてもいいといえばいいかもしれません
当医院では、ジルコニアインレーはほぼ治療で採用することはありません。他院でジルコニアインレーを入れたうちのひとつが割れた(ジルコニアの利点として硬さが非常に硬く割れにくいのが利点とされている)のでやり直ししたいとのことで来院され、e.maxを入れた直後に写真を撮らせていただきました。
審美的には、ガラス系のe.maxのほうが歯質の色合いに近いことがお分かりになると思います。適合もe.maxのほうが優れています。強度や接着処理はジルコニアのほうが優れているため、e.maxインレーのほうが、術者側に技術的負担のかかる治療法だといえますが、ジルコニアがいかに強度がe.maxの3倍くらいあるとはいえ、割れてしまう可能性がゼロという訳ではありません。歯ぎしりの強いかたの大臼歯部は治療は要注意なのです。また、処置精度の高い接着操作や唾液の排除、削合時の内面の適切な精度・形態が長持ちするかどうかに影響することが多く、実際には金属と比べると時間も精度も求められる難しい処置となっています。
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