歯が白くなり理想的な状態にできたとしても、歯肉に炎症があったり、歯周病が進行してしまう状況では、パーフェクトとはいえません。笑ったときには歯だけでなく歯肉も見えてしまいます。
歯肉がタバコなどで変色してしまったり、歯肉炎で紫色になってしまったり、歯肉が下がり、ブラックトライアングルがでてしまう前に、大人の予防歯科を実行していくことを理解し、実行していくには、プロである歯科衛生士と共に2人3客でいくことが理想的で、気の合うよきパートナーを探し出していただきたいものです。
治療に関して言えば、最近までかぶせもののセラミックを作るには、歯肉すれすれまたは、歯肉縁下まで削ることが一般的でした。従来型のメタルボンド(PFM)セラミッククラウンでは、ベースが金属であるため、その色を消す厚みのセラミックスペースをセラミスト(歯科技工士)から要求されてきました。厚みがないと、天然歯にあった色が出せないのです。神経を取った象牙質の色も変色しますし、土台が金属の場合も、メタルボンドの場合は関係なかったのですが、金属なしのオールセラミック技術では、土台の色も影響され、違った技術が必要になっいています。逆に神経が生きている生活歯をオールセラミックでかぶせる場合は、歯肉すれすれまで歯を削る必要がなくなります。透けても問題がないからです。かぶせ物との継ぎ目は、歯肉縁下にないほうが、圧倒的に有利です。
何が有利かというと、接着する際に水分の影響を少なくして接着できること。これは、接着剤が水分に弱い疎水性であることがあります。十分に乾かして湿度を減らして接着できれば漏えいする可能性が減ります。
次に継ぎ目が縁下だと、継ぎ目イコール段差であり、歯肉炎を引き起こすことを意味します。天然歯の場合は、エナメル質から、象牙質に移行する部位は形が変わりますが、物理的段差ではなく、スムーズな移行なのです。
これらの問題は、縁上マージンでなおかつ審美性が確保されるオールセラミックならっではの要素となりますが、すでに、深く削ってある場合には、メタルボンドをオールセラミックにやり直しても縁上にすることはできません。マージン部のエナメル質がどれくらい残っているのかによって、接着力は違ってくるのです。
象牙質の接着は、エナメル質と比べ格段に下がってしまいます。
どんなに、表面処理を頑張り、クオリティを上げても、ベストを尽くせても、理想の状態に全ての治療を行うことは難しいのです。
そういった意味からも、審美歯科治療をよりよい状態にもっていくには、歯肉炎や歯周病のコントロールは重要であるといえるでしょう。
歯肉の痩せ・下がりは、遺伝的に左右される要素があります。
MMP1(マトリクスメタロプロテアーゼ1)という遺伝子のホモ型の方はコラーゲンの分解が進みやすいのですが、歯肉は何層ものコラーゲンの層で出来ているわけなので、ブラッシングや生活習慣だけで歯肉が下がるわけではありません。
アジア系は元々粘膜は薄いですが、その中でも個人差があるのです。
しかし、最近では、ヒアルロン酸の注入により、繊維芽細胞を活性化させるという手法が出てきたため、歯肉の下がりを予防したり、若干回復させたりということができるようになりました。
ヒアルロン酸の静菌作用により、歯肉の炎症も弱まり、健康なピンク色の歯肉へ向かいます。歯肉の下がりで歯根露出したものを回復させるレベルではありませんが、これ以上下がらないようにしたいという方はヒアルロン酸をおすすめします。
施術名:ヒアルロン酸の歯肉への注入
施術説明:ドイツ製の歯肉専用に開発されたヒアルロン酸を専用針にて2~3回に分けて注入します
術後のリスク:ヒアルロン酸の効果は永久的ではありません 1年くらいが目安となります
施術費用:1アンプル5万円
歯の形は、皆同じという訳ではなく、三角形「triangular」、卵円形「ovoid」、四角形「square」に分けられるのです。そのため、歯肉が下がってしまった場合、三角▽の場合は特に、ブラックトライアングルが発生しやすくなってしまいます。
私は、国際口腔インプラント学会指導医でもあるため、インプラント治療における抜歯した部位の審美的回復は、日々遭遇するテーマとなっていますが、骨の形状が違ってしまっているインプラント治療では、天然歯と同等とはいかず、どこまで調和のとれた歯並びに近づけられるかがテーマとなります。しかし、単独歯インプラントにおけるKoisの審美のための診断基準は、参考にできる内容となっていますので、以下にあげていきます。
調和のとれた歯肉形態の実現は難易度の高いものとなりますが、インプラントTopから歯肉辺縁までの距離は、3~4㎜。歯冠乳頭歯肉Topから骨頂までの距離は約4㎜が目安となります。
理想の形態に近づける努力は、診断をするところから始まります。
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