ファイバーコアとは、神経を取った歯は、もろくなってしまうので補強のために、従来は金属の棒状の塊を型を取り技工士さんが作成していました。
表面には見えないものだからと、安価な銀合金が今でも一般的に使用されています。ファイバーコアとは、強化繊維を使用してコンポジットレジンと組み合わせることで、土台を作る方法になります。金属は象牙質に色素沈着をおこし、黒く変色してしまうことや硬すぎるため、歯が割れてしまう場合があります。
楔の力がかかり、咬合力の強い方はやや危険です。金属と象牙質も接着は難しいのですが、見えないところにお金をかける人も少ないので、土台に関して理想的な接着が行われていないケースもよくあります。その場合、被せものを作り直す場合に、虫歯が進行していたりすることもよくみられます。
ファイバーコアは、自費治療としての取扱いとなるため、しっかりとした精度と接着が前提となります。深く差し込めばいいという問題ではなく、歯が割れないようにし、長持ちさせるには、どの深さで、どこまで削り、土台の色の濃さや透け具合、高さや幅、角度がオールセラミックを作るのにベストな状態にできるかを考えた上で作りこんでいきます。
お家でいうと、免震や制震とかツーバイフォーなど基礎工事の重要性をうたう建物が増えてきていることや、マンションなどでは地中深く何メートル杭を何本入れていますとか、液状化しないような対応を行ったりと、歯科でも基礎部分の処理の重要性は見直すべき要素です。
ファイバーコアを入れる場合は、当然歯の神経を取ってありますが、神経を取る操作に関しても、自費治療で行うことが都心では非常に増えています。
健康保険でも当然治療はできるのですが、根管治療が進化し、かかる時間と料金的には健康保険では治療精度の追求は難しく、そのことを理解していただける方が増えているのだと思います。海外では歯の治療費が高いといわれますが、根管治療に関して、日本人がいかに器用でも、同じ内容の治療を5分の1くらいの料金でできる人はいません。
家賃も同じ、設備、時間、すべて同じだと、歯科医師の人件費が非常に低いというだけのことになりますが、それでは優秀な技術者としての歯科医師は育ちません。おのずと、海外の料金に近くなりますが、それでも健康保険の料金に引きずられ、かなり割安になっているようです。大学講師、助教授レベルの専門医の料金と、アメリカでの一般的な根管治療専門医の料金が同じレベルなのですから。
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